【おとーちゃんは救世主】

最近のわんこ病院の診察台は、ハイテクだ。

乗ると自動的に体重が表示されるんだ。

ハナちゃんは太ったのがバレてしまった。

 

「大変だわ、ハナは背骨が曲がっているからヘルニアになりやすいのよ。今日からご飯を減らさなきゃ。」

ハナちゃんは、おかーちゃんが話しているのを聞いた。

エライことだ、世の中にゴハンを減らされるより大変なことがあるだろうか。

そうだ!ダイエットしよう!

 

ハナちゃんは、公園のアスレチックに行った。

さあ、頑張るぞう!ファイトだぞう!おうっ!

「ハナちゃん、掛け声ばっかりだわ。どうして登らないの?」

夏芽ちゃん、2段目に足が届かないんだ、、、

「ダックスだもんね。仕方ないわ。じゃあ、水泳にしたら?毎日お風呂で泳げばいいのよ。わたち、おかーちゃんに頼んであげる。」

夏芽ちゃんは、おかーちゃんのところに走って行った。

おふろ、、嫌いだ、、、ゴハンを減らされる、、、嫌だ、、、

ハナちゃんは頭を抱えた。

 

下を向いて悩んでいると、おとーちゃんがやってきた。

「おや、ハナちゃん、どうしたの?」

太っちゃったんだ。許容範囲をオーバーしちゃったの。

「それは大変だね。お洋服が着れなくなるとおかーちゃんがご機嫌斜めになるもんね。じゃあ、ダイエット用のゴハンを買ってあげるよ。それなら量を減らさなくてもいいもんね。」

ハナちゃんは、おとーちゃんが救世主に見えた。

おとーちゃん、今日はいっぱいペロペロしてあげる!

朝まで顔を舐めまくられたおとーちゃんは、ガビガビ顔のまま会社に行くことになってしまった、、、